弥谷寺
うどんを食べることも、今回のサイクリングの大きな目的の一つだった。
初日の夜は海鮮丼だった。
うどんは二日目の朝と昼にいただいた。
朝早くから空いているうどん店も多く、ありがたかった。
味は・・
まぁ、うどんだった。

そしてもう一つの大きな目的が、ミニ「お遍路」だ。
立派な鐘撞堂も。
ところで、みなさんはお寺の鐘を鳴らしたことはありますか?
そもそも、お寺の鐘って、勝手に撞いていいいのだろうか。
多分、ダメだと思う・・・。
だから僕も何も疑わず、鐘の大きさと重量感を間近で感じただけで、鐘撞堂はスルーした。もちろん鳴らさずに。
だけどしばらく後に、美しい鐘の音が鳴り響いた。
参道でも、境内に入ってからも、お寺の方がいらっしゃる雰囲気は皆無だったので、鐘をならしたのが参拝者であることは明らかだった。
もしかして、ここの鐘、撞いて良かったの?
後から来たらしい他の参拝者の方も鳴らしていたので、僕も鳴らしてみた。

因みにこのお寺から、近くの霊山に徒歩で向かうことのできるお遍路(山道)もある。
僕も20分くらい歩いてみた。もしこの山道を歩いてお遍路を続けるのなら、トレッキングシューズが必須だと思った。







今治タオル
四国に上陸した!
尾道を出てから4番目に通った島(大三島)から、既に愛媛県には入っていたけど。
普段はIKEAのタオルを使ってるけど、来客用に真っ白な高級バスタオルが欲しかったから。
バスタオルは買わなかったけど、ハンカチサイズの汗拭きを何枚か購入した。
ここは、ショールーム以外に、タオルの製造工程を写真やパネルではなく、本物の織機や、1台数千万円する大型機械が展示されている Imabari towel LABが併設されている。
僕が伺った時には、中にスタッフの方がいらっしゃって、今治タオルの歴史や、使用する原料の産地について教えてくれた。





タオルって、柔らかくて、なんか優しい。
ここでは書かないけど、僕にもタオルにまつわる良い思い出がいくつかある。
きっと誰にもあるはず。
夏休み、子供頃に連れて行ってもらったプールや海水浴場、ゴムがついてて着替えにも使えるあれ、初めて泊まった高級ホテル、初めて着たバスローブ。
愛媛に行くことがあれば、ぜひ今治タオル本店、をチェックしてみて。
しまなみ海道の標識
このブログは、日本を訪れるサイクリスト向けに、英語でも書いてる。
なので記事によっては、日本に住む人にとっては全く無意味な内容が含まれてる。
例えばこの記事がそうだ。
しまなみ海道を(尾道から今治に向かって)走る時、覚えておくと便利な漢字が2つある。
【今治】と【原付】だ。
前者は、Imabari、つまり四国側にある都市の名前。あなたの目的地。
後者は、A mini motorbike with an engine under 125cc、つまりしまなみ海道の一部を自転車と同じように通行できる小さなオートバイ。
なぜこの2つの漢字を覚えると便利かというと、行き先と通行区分を示すサインがしばしば漢字のみで表示されているからだ。






僕は日本で生まれ育った日本人だから、当然日本のことは好きだし、誇りに思うところもたくさんある。
でも、街中の歩道と車道を縦横無尽に爆走する自転車のことはどうしても好きになれない。彼らは、歩く時と同じ感覚で自転車に乗るから、横断歩道にも突然現れる。横断歩道に減速なしで突っ込み、反対側の歩道に消えていく。
本来自転車は、車道を走るべきだ。でも彼らは、最短ルートを、気の向くまま走り抜ける。逆走も全く意に介さない。逆走してるサイクリストと対面すると、彼らは決まって右側を死守しようとする。彼らの右側は僕にとって左側、つまり、僕が走るべきサイドなので、僕も左側に寄ってやり過ごそうとするのだけど、対面する彼らが彼らの右側に是が非でも張り付こうとするから、仕方なく僕は僕の右側に寄って、逆走車に道を空けるとになる。道を譲ることに異存はないけど、結果、一時的とはいえ、僕も右側通行をする気分になり、釈然としない。
僕は日本と、オーストラリアNSW州の自動車とオートバイのライセンスを持っている。
どちらも右側通行で、交通ルールもほとんど同じだ。信号機のない交差点(ラウンドアバウト)がオーストラリアにはたくさんあるけど日本にはあまりないこと、逆に自転車が走れない道路や区間が、オーストラリアにはあまにないけど日本にはたくさんあること、以外両者の違いに気がつくことはあまりない。
でも、たとえルールが同じでもマナーは結構違ったりする。
1番の違いは、横断歩道を渡ろうとする歩行者への配慮の仕方だ。
シドニーで、信号機のない横断歩道を渡ろうとする歩行者を無視して車が先に進んでしまうことはまずない。少なくとも僕は一度も見たことがない。だから歩行者は、信号機のない横断歩道を渡る時、車が止まってくれるのを確認しなくても横断歩道を安全に渡ることができる。
だけど日本では、とても残念だけど、歩行者を横断歩道の端に立たせたまま、悠然と車が走っていく。我が物顔で。ルールはもちろん、車が止まって歩行者を先に渡らせることになっているけど、7、8割のドライバー(私個人の感覚です)はこのルールを無かったことにしている。
社会のルールや行動規範に忠実とされている日本人が、なぜ交通ルールと歩行者の権利を無視して、自分の都合を優先させるのかについての僕なりの回答は、多分自分以外の多くのドライバーが歩行者を無視して自分が先に行くから。だから自分もそれに倣い、横断歩道脇に佇む可哀想な歩行者を見なかったことにして自分も走行を続ける。
ちなみに僕は、周囲の空気より自分の判断に固執しがちな性格なので、自分が乗る車両が自動車であれ、オートバイであれ、自転車であれ、信号機のない横断歩道に佇む歩行者を見つけたら絶対に彼らを先に行かせる。後ろに大きなダンプカーいたとしても。自分が盾になって歩行者を先に渡らせる。
サイクリストの特権
僕はしまなみ海道のことを、最近までよく知らなかった。
しまなみ海道と聞いて思い浮かんでいたのは、お寺や神社を結ぶ海を見下ろす遊歩道のイメージで、紀伊半島のどこかにあると思っていた。
瀬戸大橋、瀬戸内海が美しいことも、たくさんの島があることも知っていた。
村上水軍や、造船のことも。
だけどあんなふうに、たくさんの島々を経由しながら本州と四国とを繋ぐ陸路があることも、島に大きな町や造船所があることも知らなかった。





自転車歩行者道は橋にもあるけど、その橋に至るまでの、まるで高速道路のインターチェンジのようなスロープ状の道路がすごく壮大で、美しい。
ゴルフ場もスキー場も、波乗りやセイリングのための駐車場も、テニスコートもフットサル場も、スケートパークも体育館もジムもプールも、官民問わず無料で利用できるスポーツ施設なんて、サイクリングロード以外思いつかない。
しまなみ海道以外のサイクリングロードにだって、建設と維持管理には、莫大な税金が投じられているはずだ。
国や自治体って、サイクリングを推奨しているの?
それとも、全国にあるサイクリングロードって、サイクリングのためのものではなく、市民生活を営むために必要不可欠なインフラという位置づけなのだろうか・・
自転車に乗る理由
到着した博多駅で、自転車組み立て中にぎっくり腰になるというアクシデントに見舞われ、予定していた<北九州〜山陰>区間を輪行に変更した。
新しいライドのスタートはここ、尾道からである。

僕はKomootでルート作成をする。
過去に試したことのあるアプリは、<自転車NAVITIME>と<STRAVA>だ。
最終的にKomootを選んだ理由は、提案されたルートの修正がしやすかったから。
もし僕が競技志向で、ライドの目的が「レースのための練習」であるなら、迷うことなくSTRAVAを選んでいた。
僕のサイクリングの目的は<自律のための苦行>なので、走りたいルートの総距離と標高を知ることが最重要。
サイクリングを始めたきっかけは、このブログでも何度も書いてるとおり、街乗り用に買った自転車が快適すぎたせいで、自然発生的に、無目的に早朝サイクリングを始めたことだ。
普通は、サイクリングに行きたくなったとか、屋外フィットネスを始めたかったとか、脚とお尻、心肺機能を鍛えたかったとか、友達、同僚、パートナーに誘われたとか、トライアスロンに出てみたくなったとか、箱根学園の誰かに憧れたとか、そういう理由で自転車を購入してから、そしてサイクリングなり、ロードレースなりを始める人が多いと思う。
でも僕の場合は、過去に韓国縦断ライドとか、東京〜京都間ライドとか、東京〜札幌ライドとか、ニューデリーRickshaw(自転車人力車)ライドみたいな挑戦はしたことあるけど、今回は純粋に、「移動」だけを目的とした、ただの街乗り用チャリを買ったことがきっかけで、移動手段としてではない、自転車ライドつまりサイクリングを始めるようになった。
そしてサイクリングをしながら、「なんでこんな、非生産的で、不経済で、辛くて、危険で、誰も褒めてくれないどころか、公言することを憚りたくなるような(あくまで個人の感想)ことに一生懸命になってるんだろう・・・」自分自身が確信できる、目的、意義、信念のような<サイクリングを続ける理由> が欲しいな、と考えるようになった。
で、思いついたのが、サイクリングは「行」になりえるのではないか、ということ。
惰眠を貪ったり、無気力な休日を過ごしたり、ショート動画の無限スクロールで夜ふかししたり、ケーキやお菓子を食べすぎたり、そういう陥りがちで後で後悔しがちな、充実感のない時間の過ごし方から距離を置くための行。自分の生活を律するための行に。
みなさんはどうして自転車に乗るのですか?


つづく
夜の尾道
尾道に到着したのは日が沈んだ後だった。
駅と周辺は、暗く静かだった。
街灯のない暗い道
街外れの小さな駅
曲げると痛む腰
迷路のようなロータリー
伝えていたチェックイン時間が迫っていたので、
道の途中で自転車を止め、宿泊先に電話した。


尾道は、たくさんのアニメや映画、小説の舞台になった町。
坂と猫とお寺が多いことでも知られているそうだ。
尾道に行くことが今回のサイクリングの大きな目的の一つだったが、予想外の出来事(ぎっくり腰)によって、街の様子を見ることは叶わなかった。
夜に到着して、翌朝早く出発したから。
夜の尾道は、昭和レトロな繁華街、という感じだった・・・




宿泊ライドの時は、温泉かタイマッサージに行く。
ホテルがある街には、たいてい入浴施設もある。


